No.819 / Without You


昔も今も大好きな曲として変わらない曲があります。
数ある名曲の中の1曲がこの " Without You " です。


この曲が有名になったのはジョン・レノンとも親交が会った
Harry Nilsson / ニルソンがカヴァーして歌ったのが最初ではないでしょうか?



まずは1971年に大ヒットした彼のテイクをどうぞ。


Harry Nilsson


当然彼のヴァージョンも大好きですが、実はこの曲のオリジナルはビートルズの弟分....と言うかアップル・レコードからデヴューした
「BADFINGER」なのです。



ポール・マッカートニーから曲を提供されたり、ジョージ・ハリソンがプロデュースを買って出たりと当時鳴り物入りでデヴューした事が後の彼らの栄光と悲劇の始まりでした。


ニルソンやバッド・フィンガーの詳細については別の記事で書こうと思います。


そんなバッド・フィンガーが20年程前一度だけ来日してライヴを行いました。
オリジナルメンバーは2人亡くなっていて、来日したのはギターでヴォーカルのジョーイ・モランドだけでした。


当然兄とライヴを観に行き、楽屋に勝手にお邪魔して楽しくお話ししたり、翌日メンバーを友人の楽器店に連れて行ったりしました。


ジョーイ・モランドはエリック・クラプトンの大ファンで、私が車で聴いていたベスト盤「The Cream of Eric Clapton」が本国では発売されていないと言う事で興味を持ったようで色々と質問して来ました。



確か当時このCDでしか聴けないクリームの " Sunshine Of Your Love " の未発表ライヴ・テイクが収録されていました。
そのCDを仕方ないので彼にプレゼントしたら凄く喜んでくれて「また遊びに来い!」と住所と電話番号をメモに書いて渡してくれました。
そんな彼らのライヴで演奏してくれた " Without You " は本当に素晴らしく未だに懐かしく思い出します。
この時のコーラスの印象があまりにも強烈だったので、そのイメージを再現したくて今でも自分のバンドのライヴの " Across The Universe " で何度もトライしています。


ニルソンのテイクも文句なく素晴らしいですが.....
この原曲!
バッド・フィンガーのなんとも哀愁を帯びた儚い線香花火の様なテイクが大好きです。


Badfinger


この曲はその後色々な人にカヴァーされましたが、その中で最近一番有名なのがマライア・キャリーのデヴュー当時のテイクでしょうね。
彼女のオリジナルだと思って聴いている人も沢山いるかもしれません。
当然彼女の歌唱力や表現方法を否定する訳でもないですし、嫌いではありませんが、この曲は元来男性の立場で歌ったものとしての認識が自分の中であるため、このゴージャスな女性シンガーが歌った " Without You " は自分にとっては別の歌だと思っています。
参考までに彼女のテイクも掲載します。
当然文句の付けようも無い程素晴らしいですが........


Mariah Carey


3組の歌う " Without You " .....
どのテイクがあなたは好みでしたか?.....