No.1696 / 「狼王ロボ」の思い出...
小学校低学年の頃、現在の人格形成に凄く影響を与えた一冊の本に出会いました。
シートン動物記の「狼王ロボ」です。
幼少の頃からTV番組「野生の王国」や NHK の「自然のアルバム」「ムシムシ大行進」など動物や昆虫が出る TV を観るのが大好きな子供でした。
当然「ファーブル昆虫記」から「シートン動物記」を手にする様になるのは当然の成り行き....
そこで「シートン動物記」の第一話が今回の記事の「狼王ロボ」だったのです。
wikipedia を参考におおよそのあらすじを書きますと.....
カナダの博物学者、シートンのもとにある日一通の手紙が届く。
送り主はアメリカで実業家として成功し、牧場経営をしている知人だった。
手紙を読むと彼が経営している牧場がある地域では、近年家畜が狼に殺される事件が多発しており、動物の生態に関して豊富な知識を持つシートンの助けを借りたいのだという。
本来なら狼狩りを専門に行うウルフハンターに依頼するはずが、なぜ学者である自分に助けを求めるのかという疑問を抱きながらも、シートンは牧場があるニューメキシコへと向かった。
ニューメキシコの一地区カランポーに到着したシートンは、現地の人々から「魔物」と呼ばれ恐れられる古狼、ロボの存在を知らされる。
ロボはがっしりとした巨躯の狼で、自分の倍以上もある体重の牛を引きずり倒す体力と「悪魔が知恵を授けた」とさえ称される知性を持ち合わせていた。
今までも何人もの牧場主やハンターたちがロボに挑んだが、策は全て徒労に終わり何百頭もの家畜や猟犬が殺されたという。
人間を翻弄し続けるロボに万策尽きたカランポーの人々は、今まで数々の狼の群れを退治してきたシートンに白羽の矢を立てた。
依頼を受けたシートンはロボの群れの追跡を開始した。率いる数は5、6頭程度と少数の群れでありながら、整然とした統率に裏付けされた鮮やかな狩りをみせるロボの賢さにシートンは驚嘆する。
シートンは知恵を絞りロボを捕らえようとするが、いかなる巧妙な仕掛けも通用せず、ロボたちは人間を嘲笑うかのように罠をかいくぐっていった。
そして追跡開始から3ヶ月が経った頃、シートンはロボの群れの足跡を見てあることに気付く。
それは群れにいる特定の一頭にのみ、厳格なロボが例外的に寛容な態度を取っているというものだった。
シートンはその特徴から足跡の主はロボの群れにいる唯一の雌、真っ白な毛色を持つ「ブランカ」と呼ばれる狼のものと断定する。
ロボにとってブランカは特別な存在であり、これがロボの唯一の弱点と悟ったシートンは、捕獲の対象をロボからブランカへと変更。
間もなくブランカは罠にかかり、シートンたちに捕獲される。
伴侶であるブランカを奪われたロボは冷静さを失い、シートンが仕掛けた罠に捕らわれる。
ロボが命を賭けて奪還しようとした時、既にブランカは息絶えていた。
ブランカを殺され、鎖に繋がれたロボはかつての荒々しさを無くし、与えられた食べ物や水を一切口にしないまま餓死する。
あくまでも人間に屈服しないロボの最期を見たシートンは、その野生の中にある気高さに敬服すると同時に、誇り高き狼王に対する自身の卑劣を恥じた。
以上がおおよそのあらすじです。