No.204 / クラッシック・ピアノ女の謎 3


No.153 / クラッシック・ピアノ女の謎 2 - Outsider Records!の続きです。


そして翌日
遂に8ビートでの初の練習の日がきました。


その日は朝から自分が
リヴァプールはメンローヴ・アヴェニュー出身の
グリーンがかった金髪の長髪で
薄茶色の毛皮を着て
丸いレンズの眼鏡をかけ、
サンバーストを剥いだナチュラルのエピフォンのカジノを掻き鳴らす
ジョン・レノンそのものであり、
ロンドンの寒空でかじかんだ手をグーにして
「ふっ!」と熱い息を吹きかけ
「Get Back」のリード・ソロを奏でる
イメージをして1日中授業も聞かずに
にやにや、にたにたしていました。




授業終了のチャイムとともに
メンバーに声をかけ
自転車に飛び乗り一路「8ビート」へ........


「8ビート」の入口はまさにロンドンはサヴィル・ロウの
1969 年の 1/30 のアップル・スタジオに見え
スタジオの中は寒いビルの屋上にしか見えなかった.....おいおいっ!


応援に来てくれたF電気のAちゃん達が小野洋子モーリンに見えた。


「Thanks Mo !」


店主のバラさん はいつも通りにこにこして
「バンドやるのかん?」
と言って
楽器を持ってない僕等にエレキ・ギターとベースを貸してくれました。


冷静になって考えてみると
ギターの自分以外誰がベースで?
ドラムがいたのかどうか?も怪しく.....


もう一人のギターがなぜか?同じ柔道部のT君
彼がいつまでたっても
ギターのチューニングができずにK君に怒鳴られ泣きながら
ギターのペグを焦って更に逆に回し続け
パンパンに張った1弦が遂に切れてしまい(爆)
全員の落胆のため息と軽蔑の視線に耐えきれずに
真っ赤に腫らした涙目で私に......


「きのけん!チューニングして〜っ」(号泣!)


と頼んできた事しか覚えていません。


イライラしていた私は彼のギターは受け取らずに一言


「帰れっ!」


と言ってあげました......


でも確実に言えるのは


チューニングができずに1弦を切り泣いていたT君
その後ギターを弾いているのを観た事は無く.........(爆)


さらに!


キーボードのOちゃんは確実にそこにいたのです!


つづく


No.115 / クラッシック・ピアノ女の謎 1 - Outsider Records!
No.153 / クラッシック・ピアノ女の謎 2 - Outsider Records!