後輩の S 君からメールがありました。
この写真は今年の１月元気だった彼と久しぶりに会ったときの写真です。
Photo:Kinoken
メールの内容が...（汗！）...だったので直ぐに電話を.....
繋がりません.....（焦！）
数時間後彼が電話に出ました....
ホッ！
良く聞くと今広島に行って働いている会社が突然倒産したそうで、自暴自棄になっていました。
彼とは数年前仕事で出会いました。
私の後を継ぐため入社しましたが、丁度今頃の夏でして、あまりに過酷な労働だったので突然左足に「痛風」が出て歩けなくなってしまい仕事を首になりました。
父親はとうに亡くなり、姉は沖縄.....
その後無職の時に母親が倒れたりしてしばらく大変でした。
何とか次の仕事が見つかったのですが、車を買い替えた直後に１年足らずでリストラにあい、今度はかなり落ち込んでいました。
それでも「何とか仕事が見つかったけど広島に行く事になりました....」と挨拶に来てくれました。
その後ちょくちょく広島の様子などをメールしてくれたり、電話をくれたりしていました。
その後心配になり、電話をしたら家賃２ヶ月分の立替払いと７月分の給料ももらえず、何とかギリギリ愛知県まで帰って来たのですが、母親と喧嘩をして自宅に入れてもらえず、今は車で生活していると.....
とにかく失業保険の手続きと次の仕事を探す事に行動する様伝え、今晩会う事になりました。
刈谷の回転寿しに照れ臭そうに現れた彼は少し浮腫んでいました。
毎日暑いので渓流沿いの公園で昼は過ごしていたらしいのですが、たまには有料の風呂に入るし、昼間車をアイドリングしていてもガソリンは減って行きます。
家に帰れないと言うのは致命傷でした。
でも彼は私に言われた通りに仕事を探し、
「何とか今日３ヶ月期間工募集の仕事が見つかった！」と言いました。
「良かったじゃないか！」と言うと今一すっきりと喜んでいません。
「実はその仕事京都なんです（泣！）.....しかも明日来れるなら採用すると.....」
さらに彼は悪そうに続けます...
「もう２日何も食ってなくて、実は今所持金が６３円しかなく、今日の食事代は当然ながら、明日京都に行くガソリン代もないんです.....」
「明日京都に着けば暫くは飯と住む所は確保されるんだな？」
「ええ...とりあえず.....」
「わかった！とにかく何か食えっ！食ったらガソリンを入れて京都へ向かおう！」
となり店から出て就職祝いに変わり、彼にとっては久しぶりのたばこを２人で吸いました。
Photo:S
コンビニのATMでお金を卸しすぐ近くのセルフのスタンドへ行き、￥5000入れ油種を選ぼうとしたら
「あっ！大丈夫っす！おれいつもハイオクですからっ！」
としゃあしゃあと言った時少し嫌な予感がしました.....
「俺でもいつもレギュラーなんだけど.....しかもこの状況で.....」
Photo:Kinoken
京都まで行けるガソリンとお茶、歯磨きセットを渡し、彼は何度も何度も頭を下げ、高速は使えないから地道で京都に向かいました。
Photo:Kinoken
翌日「何とか採用が決まったのでありがとうございましたっ！」と嬉しそうな彼の声が聞け、安心して電話を切りました.....
でも数日後また彼から電話が掛かって来たのです.....
つづく.....
