No.988 / HAPPY CHRISTMAS..... JOHN LENNON


今年も12月8日が来ました.....


思い起こせば30年前、高校3年生だった私に1本の電話が掛かって来ました。
友人の同級生 K 君からでした。
実家の裏の2階のコタツでみかんを食べていました。


K 君:「きのけん!...とにかく落ち着いて聞いてね....」
俺:「おおっ!どうした?」
K 君:「あのさあ.....ジョンがさあ...」
俺:「はあ?ジョンがどうした?」
K 君:「.............死んだ......撃たれて.....」
俺:「あうっ!?.....ジョンが?....はあっ????...ああっ!?」
K 君:「......................」
俺:「また〜〜っ!?(笑)..........えっ!?」


K 君は真面目で冗談でこんな事を私に言うやつじゃない事は百も承知でした。
更に彼の声がいつにも増して真剣で震えている様にも感じ
「やばいっ!」と察知しました。


K 君:「とにかく今どこのテレビのチャンネル変えてもこの事を報じているよ.....じゃあとりあえず....」


その後の事はあまり覚えていません。


テレビのスイッチを点けるのが怖かったのと翌日の新聞に大々的に記事が取り上げられていたのを空虚な目でボ〜ッと眺めながらこの事実を受け付けない様に脳みそが一生懸命に頑張っている様に感じました.....
この件に関しては感情や記憶と言う物が全く停止して1年が過ぎました.....


1年経った12月8日行きつけの長谷川レコードへ行き1枚のLPレコードを買いました。


「ダブル・ファンタジー」.....



1年前自分の部屋でラジオを聴いていたら内田裕也さんが興奮した声で
「ベイビー!ジョン・レノンが遂に帰って来てくれたぜ〜っ!みんな聴いてくれっ!ジョンから届いた最新で最高な曲!」
と言って掛かった懐かしい彼の声から始まる聴き覚えのある曲.....


Our life 〜♪ together is so precious together〜♪
We have grown, we have grown
Although our love is still special
Let's take a chance and fly away somewhere alone 〜♪


希望の歌.....
「( Just Like ) Starting Over」が掛かった瞬間、今まで無感情をいう蓋で栓をしていた感情が一瞬にして爆発して涙が止めどなく流れて来ました。
そんな涙の泉が枯れた頃 A 面が終わり、今まで見て見ぬ振りをして避け続けて来た事実をようやく素直に受け止める事が出来ました。


ジョン・レノンは本当に死んじゃったんだな.......さようなら.....
ありがとう.....」


その日以来私は少しだけ大人になれたような気がして、彼の残してくれた楽曲を少しずつ確かめながら、以前の様に聴ける様になりました。


きのけん 19歳の冬.....



28年後の去年の12月8日は仲間達と日本武道館にいました。
今年の12月はそんな彼の楽曲を仲間達と沢山の人達の前で演奏する事が出来ました。


あの運命の日から30年....
ジョン・レノンが生きていたら70歳......
どんな曲を書いてくれていたのでしょうね?


今年はジョンの残してくれた曲とは練習不足で比べ物にはならないけれど仲間と一生懸命楽しんで演奏させて戴いた「HAPPY CHRISTMAS(WAR IS OVER)」を彼に捧げさせて頂きますね。


合掌......